いろいろマシンを組み立ててきたので余剰部品が出てきたので、もう1台組み立てることにしました。
その過程を写真に撮ってみましたので、注意や要点を交えながら説明しましょう。なお、現在となっては
ATXタイプのマシンが主流ですが、ここでは旧型となってしまったATタイプのマシンです(97年夏に組み立て)。
組立に必要な道具はプラスのドライバーが一本だけです。
使用部品例
・CPU :intel Pentium75
全然クロックアップできない根性無し!
・マザーボード :AsusTek P/I-P55T2P4(Rev2.1)
ATタイプのマザーボード
・ケース :ミニタワー
3年前香港で買ってきたマシンで使われていた物
・メモリ :72ピンSIMM 8MBを4つ
・ビデオカード :ちょっと古いがDIAMOND社Speedstar64という
5434というチップが使ったPCIバスのもの
・FDD :TEAC FD-235HG
720KB,1,2MB,144MBの容量が使える3モード
・HDD :420MBと255MBの2つ。だいぶん前のもの
・CD-ROMドライブ :サウンドカードに直結する昔の2倍速のもの
・サウンドカード :サウンドブラスター16(PnPに対応していない昔のもの)
・キーボード :\1980で買ってきたWIN95キー付きの109キーボード(キータッチがお気に入り)
・マウス :PS2タイプの\980で買ってきた安物
・PS2マウス接続ケーブル :コネクタがあったので自分で作ったもの
・CPUクーラー :前に買った\1000もしなかった安物
・LANカード :10BASE-TタイプのISAバスもの。私の家の家庭内LANで接続するために必要
ジャンパーピンの設定
HDDやマザーボードなどの設定を行うためにジャンパーピンを差し替が必要ですので、
付属の説明書をよく読んで確認してください。
HDDは1台目に使うときMASTERに、2台目を使うときにはSLAVEになるようにジャンパーを
入れ替えます。HDDには説明書が付いていたり、上のラベルに図が書いてあるので、
確認して行います。
マザーボードは、使用するCPUの種類、使用するクロックや倍率、使用するマウスの種類
などいくつかのジャンパーピンの設定を確認します。物によってはジャンパーピンではスイッチで
切り替えるようになったものもあります。
ケースへの組み込み

ケースをばらして、マザーボード、HDD、CD-ROMドライブ、FDDなどを取り付けます。
ケースには、マザーボードを取り付けやすいように底板が取れるものが多いです。マザーボードと底板の穴が
あうところに金属スペーサやプラスチックのスペーサを使って取り付けます。注意することは、金属スペースを
不必要なところに付けてマザーボードの裏をショートさせないようにすることです。
CD-ROMドライブ、FDDは、ケース全面のプラスチックのメクラ蓋を取り外して取り付けます。
HDDはケース内部にあるベイに取り付けます。
HDD、CD-ROMドライブ、FDDは穴にあったビスでネジ止めしますが、取り付けた後ではコネクタの番号が
わかりにくくなるので、予め確認しておいたほうがいいでしょう。
各カードなどの取り付け

サウンドカード、ビデオカード、シリアル・パラレル・マウスなどのコネクタ、その他のカード(私の場合LANカード)
を取り付けます。
カードは<左上の写真>のように上の左右から押しつけて、マザーボードのコネクタにしっかり差し込んでください。
しっかり差し込まれていないとうまく動作しません。
後は<右上の写真>のようにしっかりとネジ止めします。
電源ケーブルの接続
電源から出ているコネクタは4種類あります。

<右上の写真>の左の2つのコネクタはマザーボードの電源コネクタに接続しますが、
必ず<左上の写真>のように黒い線が内側になるように接続してください。これを間違うとマザーボードを
壊しますので注意してください。(ATX型マザーボードの場合は、電源コネクタは1つだけで、間違って
差し込むことはない)
一番右のコネクタはCD-ROMドライブやHDDに、右から2つのコネクタはFDDにぞれぞれ接続します。
マザーボードからのフラットケーブルの接続

フラットケーブルで接続するのは、FDD、HDD、CD-ROMドライブ、シリアル、パラレル、PS2マウスです。(ATX型マザーボードはHDDとFDDのみ)
注意するのは、<左の写真>のようにフラットケーブルには赤いラインが入っていて1番ピンがわかるようになっているので、間違えないように
各コネクタに接続します。マザーボードにもよりますが、<上中の写真>や<右上の写真>のようにずれてコネクタを
差し込めてしまう場合があります。この場合はもちろん動作しませんので注意してください。
ケースのスイッチやLEDとマザーボートとの接続
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ケースから小さなコネクタがたくさん出ていて、HDD LED、POWER LED、KEYBORARD LOCK、SPEAKER、RESET、TURBO LED、TURBO SWなどが
書かれています(ATX型の場合は、POWER SW つまり電源スイッチもマザーボードにつなぐ)。マザーボードにはこれらをつなぐ端子がありますので接続します。LED関係の端子は極性があって
間違えるとLEDが点灯しないあので注意してください(だいたい白い線側がマイナス)。
このうちTURBO SW、KEYBORAD LOCK、TURBO LEDは現在使わなくなっているので、マザーボードやケースには
出ていない場合があります。TURBO SWはサスペンドスイッチとして使うこともできますし、名称がそのように
変わっている場合もあります。
メモリやCPU、その他の取り付け

メモリモジュールには左右の向きがあり、DIMMの場合は向きはすぐにわかるので装着も問題はないのですが、
SIMMの場合はわかりにくいので注意しましょう。SIMMはマザーボードのソケットの溝に合わせて斜めからしっかり押しつけ
ながら引き上げると装着できます<左上の写真>。このときうまく装着できると「カチッ」という音がしてソケットの左右に爪に
かみ合っている確認してください。うまくはまっていないと動作しないばかりか最悪の場合メモリやマザーボードを
壊してしまいます(最近の日経バイト誌によると火を噴く場合もあるらしい)。
CPUはマザーボードのCPUソケットのレバーを引き上げて、向きを確認して挿入、レバーを下げて装着完了です。
CPUのピンは曲がりやすいので注意してください。CPUにはCPUクーラーを必ず装着する必要がありますが、
CPU自体に取り付けるタイプのCPUクーラーと、CPUソケットに取り付けるタイプの2種類がありますので、
CPU装着の前に確認して置いてください。
できればCPUクーラーとCPUにはシリコングリスという熱導電性をよくするものを塗った方がいいでしょう。
CPUクーラーにはファンが付いていて電源を必要として、<中上の写真>のようにHDDなどの電源コネクタから
電源を取り出します。
CD-ROMドライブからオーディオ信号をサウンドカードに接続するための”オーディオケーブル”もお忘れなく<右上の写真>。
組立の最終確認

とりあえず組立が終わったパソコンですが、間違いがある可能性もあります。コネクタの向き、コネクタがずれて
差し込まれていないかなど最終確認をします。配線もごちゃごちゃだとケース内部の空気の流れが悪くて安定して
動作しない場合もありますし、束ねたりして見やすくしましょう。
動作チェック、BIOS設定
ディスプレィ、キーボード、電源ケーブルを接続して、電源スイッチを入れます。うまく起動すればOK!!
不幸にも起動しなかったら直ちに電源を切って配線ミスがないか確認します。CPUが奥までうまく刺さっているか、
CPUに合った動作になるようにマザーボードが設定されているか、各カード類もうまく刺さっているかも
確認してください。
なお、ATX型の場合は、ソフトウェア的に電源を入れたり切ったりしており、常にマザーボードへの電源は
入っています。内部の配線を変えたり、カード類の入れ替えするときには、必ず電源コンセントを抜いて
行わないと内部を壊す可能性があるので注意しましょう!
うまく動作するようになったらBIOS設定を行います。起動後BIOS設定画面に入るにはマザーボードによって
異なりますので、説明書を見てください。起動のオープニング画面が出ている間に、[DEL]キーを押すとか、
[CTRL]+[ALT]+[ESC]を同時に押すとかいろいろあります。設定する箇所で重要なのは、
使用しているHDDがうまく認識されるように、起動ドライブがFDD優先になるようになるように、
またメモリに合わせてパリティチェックの有無などで、他は時間設定をしておけば、後はそのままでもいいでしょう。
細かいBIOS設定はOSやソフトをインストールしてからゆっくり行えばいいです。
OSやソフトのインストール
Windows95などのOSをインストールします。これがいろいろと面倒なのですが、最初CD-ROMドライブを認識するように
した起動フロッピーを作って(販売店で用意してくれる場合もある)起動、後はWin95のセットアップCD-ROMの
SETUP.EXEを起動すればインストールが始まります。CD-ROMのWin95ディレクトリの中身をフォーマットしたHDDに
コピーしておいて、そこからセットアップを始める方法もあります。
Win95のインストールが終われば、ビデオカードやサウンドカード、LANカードなどのドライバーをインストール
します。場合によってはマザーボードに使われているチップセット用のドライバが付属していて、組み込む必要も
あるかもしれません。
Win95がうまく動くようなら、いろいろなソフトをインストールして完成です。
もし安定して動作しない場合があるかもしれません。ソフト側の問題もあるかもしれませんし、使っている部品の
相性と言う場合も、BIOS設定をいじればうまくいく場合もあるかもしれません。いろいろと試行錯誤が必要な場合も
多く、このあたりはノウハウが必要となってくるでしょう。これがまた楽しく、完全にうまく動作するようになった
とき、あなたは大きな感動を味わうことができます。
その他
いろいろな質問などがありましたら、電子メール、
もしくは掲示板までどうぞ!
<写真撮影協力:JG3UCV>
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